鍼灸整体院Good Fortune 院長の原田です。
今回は腰痛についてです。
腰痛は多くの人々が一度は経験する一般的な症状ですが、その原因や種類によって対策は大きく異なります。
この記事では、腰痛の原因を詳しく説明し、慢性腰痛と急性腰痛の違いを理解することで、なるべく正しく判断できるようになっていただきたいと思います。
腰痛が起こる原因
腰痛にはさまざまな原因があります。以下に主な原因を詳しく解説します。
筋肉や靭帯の損傷
日常生活の中で、過度の運動や不適切な姿勢が筋肉や靭帯に負担をかけ、損傷を引き起こすことがあります。例えば、長時間同じ姿勢でいることや、重い物を無理に持ち上げようとすることが、筋肉を緊張させ、痛みを引き起こす要因となります。また、スポーツや運動中の怪我も原因の一つです。
椎間板の問題
椎間板は、脊椎の骨(椎骨)と椎骨の間に位置する弾力性のある構造です。椎間板の変性やヘルニアは、腰痛を引き起こす一般的な原因です。椎間板が摩耗したり押しつぶされたりすることで神経が圧迫され、痛みを感じることがあります。特に中高年層の方に多い問題です。
骨の疾患
骨粗鬆症や骨折などの骨の問題も腰痛の原因の一つです。骨粗鬆症は骨密度が低下し、骨が脆くなる疾患で、軽い衝撃でも骨折を引き起こす可能性があります。これにより、腰痛が生じることがあります。また、高齢者では骨折のリスクが増すため、特に注意が必要です。
慢性と急性の違い
腰痛には慢性と急性の二つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解することで、対処法も変わります。
急性腰痛
急性腰痛は、突然に発生する痛みです。通常は数日から数週間で自然に治まることが多いですが、発生時の痛みは非常に強く感じることがあります。急激な動作や荷物の持ち上げといった、短時間で高い負荷がかかる行動が原因で多く見られます。急性腰痛の場合、安静にし、必要に応じて治療を受けることが重要です。
慢性腰痛
慢性腰痛は、痛みが3ヶ月以上続くもので、さまざまな原因が考えられます。急性腰痛の延長として発展することもあれば、慢性的な姿勢の悪さや長年の負担の蓄積によって引き起こされることもあります。慢性腰痛は治療が難しく、時には心理的な要因も絡む場合があります。生活の質を大きく低下させるため、専門的な治療やサポートが重要です。
慢性腰痛について
症状と引き起こす影響
慢性腰痛は患者の生活に多大な影響を与えることがあります。痛みだけでなく、気分の落ち込みや不安感、場合によっては日常生活における活動の制限を引き起こすことがあります。これにより、社会生活がままならず、仕事や趣味にも支障をきたすことがあります。
治療法
慢性腰痛の治療にはいくつかのアプローチがあります。一般的には以下のような方法が用いられます。
・薬物療法: 痛みを和らげるための鎮痛剤や、炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されます。
・理学療法: 鍼灸師や柔道整復師による物理療法や運動療法を通じて、筋力を強化し、柔軟性を向上させることが目的です。
・心理的アプローチ: 精神的なストレスや不安が疼痛感を悪化させることがあるため、カウンセリングや心理療法を通じて、痛みの管理に取り組むこともあります。
急性腰痛について
発生のメカニズム
急性腰痛は、通常、筋肉や靭帯、椎間板の損傷により発生します。例えば、重い物を持ち上げようとしたときに突然「ぐきっ」と痛みが走ることがあります。この痛みは激しいことが多く、日常生活に支障をきたすことがあります。
治療と予後について
急性腰痛の場合は、西洋医学的なアプローチとして以下の手段が取られることが多いです。
・安静: 初期の段階では、安静が基本です。ただし、長期間の安静は筋力の低下を招くため、無理のない範囲での軽い活動が推奨されることもあります。
・温熱法や冷却法: 炎症初期に関しては基本的にアイシングが推奨されます。「ズキズキ」する痛みを感じればアイシング、重だるい痛みを感じれば温めることが基本の考え方となります。
・リハビリテーション: 痛みが軽減した後は、リハビリにより筋力を強化し、再発防止を目指します。
腰痛の対策
腰痛を予防するためには、日常生活において意識的な取り組みが重要です。
予防策
・適度な運動: 筋力トレーニングやストレッチなど、適度な運動を日常的に行うことで、腰を支える筋肉を強化します。特に体幹の筋肉(腹横筋)を意識的に鍛えることが効果的です。
・姿勢の改善: デスクワークなどの長時間同じ姿勢でいる場合は、定期的に姿勢を見直し、正しい姿勢を保つよう心がけましょう。椅子の高さや机の位置も調整すると良いです。また、プロの治療家に姿勢矯正を定期的に行うこともおすすめです。
・ストレッチ: 簡単なストレッチを日常に取り入れることで、筋肉の緊張をほぐし、柔軟性を高めます。特に足のストレッチは腰痛対策には欠かせません。太ももの裏、お尻周りは特に柔軟性を高めておくことが重要です。
結論
腰痛は、その原因やタイプによって対処法が異なります。急性腰痛は基本的にズキズキとした痛みが特徴で、日常生活に大きな影響を与えます。一般的に呼ばれている「ぎっくり腰」は急性腰痛のことを指します。慢性腰痛に関しては原因が不明瞭なことが多く、日常生活の過ごし方や姿勢不良によって身体に負荷がかかり続けてしまうことで痛みに変わってきます。
特に慢性腰痛は放っておくことが多い疾患です。いつもこんな感じだからとそのままにしていると椎間板ヘルニアや急性腰痛のきっかけとなるリスクがあります。そうなる前に改善することがとても大切です。
当院では慢性腰痛に対する施術も得意としております。身体のどこにどんな原因があるのか。日常生活で改善すべき場所はあるのか。また、セルフケアをどのようにしていけばいいのか。日常生活の過ごし方までしっかりフォローしています。
少しでもお悩みであればぜひ一度、当院までご相談ください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。